少年事件は裁判員裁判が行われるのか？ | コラム｜神奈川県相模原市南区 相模大野駅【今西法律事務所 】

裁判員裁判は、2009年から始まった制度です。
一般市民が裁判員として刑事裁判に参加し、有罪か無罪、有罪の場合どんな刑にするかを決めます。
では、少年事件の場合でも裁判員裁判は行われるのでしょうか？
今回は少年事件と裁判員裁判についてご紹介します。

▼少年事件でも裁判員裁判は行われる

少年事件はまず家庭裁判所に送られます。
その際、家庭裁判所が刑事処分に科すと判断した場合、成人事件と同様に刑事手続きに乗せられます。

そして事件の内容が裁判員裁判の対象事件であれば裁判員裁判が行われます。

▼少年事件における裁判員裁判の問題点

裁判員裁判は、法廷で事件の内容や証拠が明らかにされます。
そのため少年の健全な育成や発達に影響を与えてしまうことが考えられます。
裁判員裁判が原因で、少年の成長に悪影響を与えてしまったら少年法の理念に反してしまいます。

▼少年事件の裁判員裁判の問題点を解決するためには

少年に影響を与えないためには、裁判の原則に例外を設ける方法が考えられます。
例えば、通常であれば傍聴席を設けますが、傍聴席を設けずに少年のプライバシーを守る。
さらに被告人を退廷させる方法もあります。
しかし、現状では少年への配慮がされた裁判員裁判は難しいと考えられています。

▼少年事件の裁判員裁判で死刑確定の判例も

2010年に起きた石巻3人殺傷事件で、事件を起こした少年は裁判員裁判で初の死刑判決が確定しました。