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少年事件の「逆送」とは?

2021/01/22
少年事件が起きると、逮捕後は保護の対象となり、全員が家庭裁判所に送られます。

その後に起きる場合があるのが「逆送」です。
今回は少年事件における逆送について解説します。

▼逆送=検察官送致

少年事件を起こして家庭裁判所に送られると、事件の内容や本人の性格、態度などが細かく調査されます。
ここで不処分となることもあれば、保護観察処分、少年院送致など、色々な判断が下されます。

唯一、家庭裁判所で最終判断が下せないケースがあります。
「保護」ではなく、刑事処分を下す他にないと判断された場合です。

この場合、成人の事件と同じく検察官に送られることになります。
これを「逆送」と呼びます。

成人の事件と同列に扱われることが少ない少年事件において、逆送で検察官に送られるというのは、最も重い処分と考えられます。

■逆送を防ぐための弁護士(付添人)の活動

誰にとっても、少年事件で逆送されることは望ましくないことです。
そのため少年事件の付添人となった弁護士は、できるだけ逆送を防ぐために動く必要があります。

逆送が起きるのは、少年の態度や素行から判断して「このままでは更生の余地がない」と判断される場合です。
したがって、「更生の余地がある」ことを裁判所にアピールしていけば、逆送を防ぐことができます。

逆送が覆らない場合も、裁判の中で「移送(家庭裁判所に戻すこと)」を主張することもできますので、気をしっかり持って対処していくことが求められます。

▼まとめ

少年事件で逆送の処分が出そうな時、親御さんは気が気ではないでしょう。
不安なことは弁護士にしっかり相談して、落ち着いて処分の行方を見守ってください。